「現場責任者の独り言」~企業の先見性~

現場担当者2号のMです。
2回目の更新となります。
前回のブログでは、マニアックすぎると言われてしまいましたので、今回は一般的なお話をしたいと思います。

昨年の暮れから、売れっ子になっている、
「しも、しも」、
「OKバブリー」
でお馴染みの芸人さん、平野ノラさん。

80年代のバブル期をネタにし、でっかい携帯電話や肩パットの入ったスーツとメイクで、現在ではよくテレビで見かける様になりました。
ノラさんのバブルネタが、当時の流行を逆手にとった笑いを取っていますが、今、巷ではバブルの時代に流行したものが、また流行っている様です。

特にファッションや女性メイクに顕著で、男性のファッションでは、ビックシルエット、MA-1やセカンドバックならぬクラッチバック等。
女性では、以前はナチュラルメイクが流行していましたが、現在はメイク濃い目、眉毛太目。
服装では、たまにケミカルウォッシュのジーンズも見かける様になりました。
また、ボデイコンシャスな服も出てきていると聞きます。
今、街中を見渡すと、バブル時代に流行したものが溢れているように思いませんか?

今回のお話は、このバブル時代の事を少し・・・。

バブル時代のイメージは、土地を転がして、利益を得て、またそれを基に土地を買い、さらに利益を生む事でお金が出来る、余る・・・。こんなイメージを持っています。
好景気に沸いていた時は、ゴッホのひまわりを日本企業が買収したとか、ロックフェラーセンタービルを買ったとか。日本企業が相当勢いのあった時代です。

企業も本業での利益より、簡単にお金を生み出す事が出来る土地を買い、それを売却して、お金を稼いでいました。
土地を購入する為に銀行からお金を借り、更に土地を購入して、更にお金を借りる。

この仕組みで土地が値上がり続けていれば良いのですが、土地の値下がりが始まると、土地を売却しても、借金した金額を下回る事となり、企業側では、借金が返済出来ない。銀行も融資したお金が回収出来なくなり、経営破たんしていく事となりました。

そんな、経営破たんしていく会社が多かった中、バブル時代のソニーが取った戦略は一味違いました。
現在、ソニーの株価が好調だと聞きました。(4/28終値 3,762円)

思い起こせば、中学生の時に一世を風靡したウォークマンが欲しくて欲しくて西武百貨店で両親に買って貰ったことがあります。
もう動きませんが、今もその時のウォークマンを持っています。修理をして、また使用したいとも思っています。

さて、バブル時代、ソニーはコロンビアを買収します。
コロンビアという会社は、第二次大戦前から、音楽レコードを製作しており、後に映画製作も手がける事になります。
そんなアメリカの歴史ある会社を日本の企業が買収した事で、アメリカからは、エコノミック・アニマルと揶揄されました。

ソニーは、皆さん御存知の通り、盛田 昭夫氏と井深 大氏が創業した電気機器メーカーです。
特に家電でも、トランジスタラジオや前述したウォークマンなど映像や音響機器が主のハードを世に送り出してきました。

そんな会社が、叩かれながらも、コロンビアを買収したのは、ハードだけではなく、ソフトの重要性を強く感じていたからだと思うのです。(まったくの私見です)

ソニーは現在も、音楽も映画もソニーミュージックエンタテイメント、ソニーピクチャーズとして、作品を作り続けています。
その中には、ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランもCDをリリースしています。
そんな追い風もあり、ソニーの株価を押し上げる要因となっているのでは、と勝手に思っています。

バブル期に本業ではない事に手を出し、経営破たんしていった会社は目先の利益だけに囚われてしまいました。
他方でソニーは、ハードを専門に作っていた会社故に、ソフトの重要性を理解し、先の事を考えてソフトの経営に乗り出し、現在も作品を世に送り続けています。
ここに、企業の理念と先見性がある様に思うのです。

バブル時代のリバイバルブーム(?)から、当時のソニーという会社の事を重ねてしまいました。

私は製造現場の監督者です。
会社全体を見通しての先見性とまではいきませんが、私の職掌範囲に置いては常に先を見通して業務を遂行していきたいと思います。
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